青山学院大学文学部 比較芸術学科

青山学院大学文学部 比較芸術学科

比較芸術学会

 

 本学科には、授業と課外活動のほかに、学生のみなさんが協力しあいながら自主的に学び、研究の成果を発表するための学会組織「青山学院大学比較芸術学会」があります。2013年度に設立されたこの学会は、学生全員と専任教員を主な学会員とします。活動内容は次の通りです。芸術全般についての専門的な研究成果を発表する学会誌『パラゴーネ』の発行(年1回)。学生が主体となって、芸術や文化について自由に執筆する『HIGE会報』の発行(年3~4回)。比較芸術学会大会の開催(年1回)。また、美術・音楽・演劇映像の各分野に「研究会」があり、それぞれ鑑賞会や勉強会を定期的に開催しています。学会活動を通して、学生のみなさんに自ら学ぶことの面白さを存分に体験していただきたいと希望しています。

第11回比較芸術学会大会《2023年度》 金井直氏「解れる美術史 彫刻をめぐって、彫刻をめぐりながら」
 近現代美術における彫刻と写真の交差を鋭利な視点で浮かび上がらせた単著『像をうつす 複製技術時代の彫刻と写真』が高い評価を受けている美術史家・金井直氏にご講演をいただきました。学生時代、学芸員時代、そして教員の今にいたるまでの意識やご活動の変化を、それぞれアントニオ・カノーヴァ、ジュゼッペ・ペノーネ、さらにコンテンポラリーアートへの関心と結びながら、美術(史)に向き合うことのおもしろさをお話しいただきました。独創的な思考、滑舌の良い語り、精緻に構成された投影画像に圧倒されつつ、貴重な示唆をいただきました。
特別授業の紹介 特別授業の紹介


比較芸術学会大会 講演者一覧
第1回(2013年) 高階秀爾氏(大原美術館館長)「言葉とイメージ──日本人の美意識──」
第2回(2014年) 六代目三遊亭円楽師匠(落語家)落語「ねずみ」/「落語のおもしろさ」
第3回(2015年) 深作健太氏(映画監督)「映画からオペラまで」
第4回(2016年) 河野元昭氏(東京大学名誉教授)「日本美術の素性」
第5回(2017年) 山崎清介氏(俳優・演出家)「シェイクスピアとの出会いから」
第6回(2018年) いづみこ氏(ピアニスト・文筆家)レクチャー・コンサート「ドビュッシーとパリの詩人たち」
第7回(2019年) 岡岩太郎氏(株式会社岡墨光堂代表取締役)「文化財修理の現在──装潢そうこう修理の現場から──」
第8回(2020年) 中村児太郎丈(歌舞伎俳優)オンライン講演会「歌舞伎の魅力」
第9回(2021年) 鈴木雅明氏(バッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督)レクチャー・コンサート「バッハと賛美歌~"いざ来たりませ、異邦人の救い主"を中心に~」
第10回(2022年) 濱口竜介氏(映画監督)「映画と笑い」
第11回(2023年) 金井直氏(信州大学人文学部教授)「解れる美術史~彫刻をめぐって、彫刻をめぐりながら~」

比較芸術学会会誌『パラゴーネ』
 『パラゴーネ』第11号(2024年3月)目次
ウィリアム・バードを味わう~〈汝ら、聖なるミューズたちよ〉にみる匠の技~・・・那須輝彦
マルゲリータ・サルファッティの芸術批評(前編)── 近代的古典性をめぐって ・・・池野絢子
1960 年代の岐阜県中津川市における労音運動とレコードコンサート ・・・山田晴通
ヤコーブス・フレルの室内画の絵画的修辞── 後ろ姿の女性がもつ寡黙なる喚起力 ―─ ・・・櫻井杏香ニコール
18 世紀王立ゴブラン製作所の連作〈神々の愛〉について ・・・小林亜起子
《研究ノート》
シャルル・グノー《ジョルジュ・ダンダン》への序文── 散文オペラ論とその「継承」 ・・・成田麗奈
《史料紹介》
『麒麟抄』の諸本と項目対照表 ・・・ 加藤詩乃
《彙報》
『曾根崎心中』の恋(下I ) ・・・ 吉田真樹
小芝居の黙阿弥 ――「切られお富」と四代目沢村源之助 ―― ・・・佐藤かつら
西大寺創建期の密教造像とその意義 ―― 道鏡の伽藍構想と『陀羅尼集経』―― ・・・ 津田徹英
《研究ノート》
「一遍聖絵」詞書の執筆者についての一考察 ・・・耿晟成
荼枳尼天について・・・上村駿介
《美術史料紹介》
中世の『遊行上人縁起絵巻』詞書 新出断簡 ・・・津田徹英
新出本『池坊専応口伝』解題・翻刻・影印 ・・・ 津田徹英、上村駿介、坂田将馬、耿晟成、又木彩花
比較芸術学会会誌『パラゴーネ』


『ひげ会報』〈比較芸術学会会報〉Vol.17(最新号)
『HIGE』会報

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比較芸術学科 パンフレット(2025年度)

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